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保育園・幼稚園・こども園の顧問弁護士!弁護士の必要性や費用の相場を解説

保育園・幼稚園・こども園の顧問弁護士!弁護士の必要性や費用の相場を解説
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●「顧問弁護士なんて、うちではそんなに問題も発生してないし、必要ない」
●「毎月安心のために入る保険みたいなものじゃないの?」
●「結局何をしてくれるのかよくわからないし、毎月高いお金を払わないといけないのは気が進まない」

顧問弁護士と聞いて、ネガティブな印象を持たれる方も多いのではないかと思います。

通常、保育園・幼稚園・こども園を運営されていて、弁護士と接する機会はほとんどありません。そのため、弁護士の業務内容があまりイメージできず、その結果敷居が高くなってしまっているのではないでしょうか。

しかしながら、実は、幼保事業所の皆さんが携わられている日常業務は、多くの法律問題に取り囲まれています。保育事故や不適切保育の問題などの他、職員との労働トラブル、保護者からの理不尽なクレームや、行政からの指摘などに多かれ少なかれ悩まれた経験があるのではないでしょうか。

普段はあまり意識しないかもしれませんが、近年はインターネットで法律の知識を得ることも容易で、さらにはSNS等が利用されることで、これまで園内で対応できていた問題が、保護者、行政、マスコミなども巻き込んだ大きな問題に発展することも増えてきています。

大きな問題に発展してから、つまり「有事」になってから弁護士を探しても、相談を受けた弁護士が取り得る選択肢は非常に限られ、場合によっては手遅れであることさえあります。さらに、「有事」になってから出会った弁護士は、園の事情を把握しておらず、「有事」の対応に入る前段階で足踏みをしてしまうこともあります。

顧問弁護士の大きな役割は、そもそも「有事」が発生しないようにサポートをすること、そして、それでもなお発生してしまった「有事」に対して迅速に対応するため、「平常時」から園の状況を把握し、対策をとることにあるのです。

この記事では、顧問弁護士が幼保業界において果たす役割とその必要性を、具体的な活用事例とともに解説します。その上で、弁護士法人かなめが提供する顧問弁護士サービス「かなめねっと」について、具体的な対応事例とともに詳しくご紹介しますので、ぜひ最後までご覧下さい。

それでは見ていきましょう。

 

1.保育園・幼稚園・こども園に弁護士は必要?

保育園・幼稚園・こども園に弁護士は必要?

「弁護士」と聞いた時、園の皆さんが想像するのは、やはり「裁判」ではないかと思います。「うちでは裁判するような事故や問題はないし、弁護士に相談することはない」

これが園の皆さんの本音ではないかと思います。

しかしながら、弁護士の仕事は裁判をすることだけではありません。むしろ、裁判は、弁護士の業務のごく一部です。実は、弁護士の仕事の多くは、法律相談であり、相談の結果、裁判を起こしたり、弁護士が窓口となって相手方との交渉を始めるケース自体は一握りです。

「法律相談と言われても、うちでは法律に関わる相談なんて起きたことがないし…」

実は、保育園・幼稚園・こども園では、園児が入園してから卒園するまでの間、意識していない、もしくは法律に関わる課題が顕在化していないだけで、様々な法律に関わる問題が発生しています。

2.幼保の現場で弁護士が必要となるよくある事例」で詳しく解説しますが、園児が入園する際には入園のための契約を締結しますし、日々の保育の中では、保育事故が発生することもあれば、保育の方法などに関して保護者から様々なクレームが発生することもあります。また、雇用している職員との間で労働トラブルが発生することもあります。

これらはいずれも、紛争が激化した先には、裁判所があります。

もっとも、このような問題は、これまでであれば、園の皆さんが直接お話をされることで解決できたかもしれません。

しかしながら、近年では、「カスタマーハラスメント」「逆パワハラ」などが社会問題となっているように、いくら誠実な対応をしても問題が解決しないケースが急増しています。特に、SNS等の普及により、園内で発生した様々なトラブルが一方的に発信され、拡散されてしまい、準備もできないまま、緊急でのマスコミ対応、保護者説明会実施、行政対応などを強いられる場面も発生しています。

このように、これまで園で対応できていた事案の中には、元々多くの法律問題が存在しており、さらに、その問題を、できる限り早期に、法律の専門家、すなわち弁護士へ相談することが非常に重要となってきているのです。

 

2.幼保の現場で弁護士が必要となるよくある事例

それでは、実際に保育園・幼稚園・こども園で発生する、弁護士に相談すべき事例について解説します。

 

2−1.入園時のトラブル

入園時には、保護者との間で様々な書類を取り交わします。保育の契約書、重要事項説明書、入園のしおりなど、タイトルや書面の種類は様々です。

入園のタイミングは毎年やってくるため、日常的な行為として、あまり意識をしていないかもしれません。

しかしながら、入園手続きは、これから園が保護者に対して、どのような保育を提供するのか、保護者が園に対してどのような義務を負うのかなどを説明し、約束する重要な手続きです。

重要事項説明書等の雛形は、インターネット上でも公開されていますが、これらは必ずしも、園にとって使いやすいものではありませんし、各園の実態に合っているものではありません。このような書類を利用し続けると、近年問題となっている、カスタマーハラスメントへの対応が十分にできない場合もあります。

また、入園が決まってから実際に入園するまでの間に、入園を辞退した場合の費用等の返還なども、明確に定めていなかったことでトラブルが発生することがあります。

 

2−2.保育事故

保育園・幼稚園・こども園では、発育途中のお子様をお預かりする関係で、保育事故は、どれだけ気を付けていたとしても発生してしまいます。遊具から落ちた、転んだ、園児同士でトラブルがあって怪我をした、誤嚥をしたなど、保育事故の種類も様々です。

保育事故が発生すると、園児に対する救護措置の後には、保護者への謝罪や報告、損害賠償の問題の他、マスコミ対応、行政対応、警察対応、さらには他の保護者への対応など、配慮が必要となる場面が次々に発生します。

これらを、対応方針を定めずに闇雲に対応すれば、それぞれの対応に齟齬が発生し、園としての立場はどんどん苦しくなってしまうため、これらを一括してコーディネートする法律の専門家が必要となるのです。

さらに、保育事故が発生した後、十分な再発防止策を取ることで、更なる事故の発生を防ぐことができるケースも多いです。このような再発防止策の作成にも、弁護士が関わることで将来の同種の事故の発生を防止することが可能です。

 

▶参考:保育園・幼稚園・こども園での保育事故に関しては、以下の記事でも詳しく説明していますので、併せてご覧ください。

保育園・幼稚園のバス置き去り事故はなぜ起きる?対応や防止策を解説【事例付き】

保育園・幼稚園の死亡事故!発生原因や対応方法を事例をもとに解説

 

 

2−3.保護者からのカスタマーハラスメント(モンスターペアレント)

近年、保護者から、園児が他の園児や職員からいじめられている、怪我をさせられたなどの訴えから、激しいクレームに発展する場面が増えています。

園として、保護者からの訴えには真摯に対応をする必要があるものの、必要な対応をしたにもかかわらずクレームが収まらず、職員が何時間も玄関先で留め置かれて怒鳴られ続けたり、保護者説明会を執拗に要求されたり、SNSや口コミサイトに一方的な誹謗中傷を書き込まれるなどして、非常に対応に苦慮するケースも散見されます。

このような事態を放置すると、職員は心身ともに疲弊し、精神疾患の発症や離職の他、職員から安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求を受けるリスクも高まります。

 

2−4.保育料、実費等の滞納

保育料、実費等は、保育サービスを提供するために必要不可欠なものです。

保育料については無償化の関係で直接受け取るケースは減っていますが、その他の費用や、課外保育等の際に必要となる実費等について、回収ができずに苦慮することもあります。特に、保護者が課外保育の際の実費等を支払わない場合、当該園児に対して、園としてどのように対応するかなど、悩ましい問題も発生します。滞納額自体が大きくなることは少ないですが、他の園児との関係もあり、園としては、非常に対応に苦慮し、悩ましい問題となります。

 

2−5.職員との労働トラブル

近年、非常に相談として増えているのが職員との間の労働トラブルです。

注意指導をしても聞く耳を持たず、不適切保育や問題行動を繰り返す職員への対応や、残業代請求への対応、メンタルヘルス不調等による休職・復職への対応など、職員との労働トラブルは多岐に渡ります。

近年は、インターネットにより情報を容易に得ることができるため、職員の権利意識は非常に高まっており、注意指導の面談を実施した職員が翌日から仕事を休み、その後すぐに弁護士から通知書が届く、ということも珍しくありません。

また、問題のある職員に対する、注意指導や懲戒処分、退職勧奨や解雇などのトラブルも非常に多いです。

 

▶参考:退職勧奨を弁護士に相談すべき理由については、以下の記事でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

退職勧奨は弁護士に相談を!費用やメリット、サポート内容を解説

 

 

その上、昨今の幼保業界における人材不足も深刻で、人材紹介会社などを利用して職員を採用しても、すぐに退職したり採用ができない状況に陥り、紹介料の支払いで人材紹介会社と紛争になる事態も発生しています。

 

2−6.行政対応

幼保事業と行政とは、切っても切り離せない関係です。

保育料の無償化により、幼保事業では行政から保育料を受け取ることになり、これに加えて、補助金や様々な加算金なども行政から支払われます。そのため、行政から指導を受けることは、これらの運営資金が得られないことに直結すると考え、おかしい指摘だと思っても質問や議論をすることを躊躇し、そのまま従ってしまうこともあるのではないかと思います。

しかしながら、行政からの指示や指導だからといって、全て従わなければならないかと言えば、そうではありません。実は、行政からの指摘が誤っている場合も多々あるのです。行政との間では、基本的には協力関係を結び、よりより保育サービスを提供するために連携をする必要がありますが、園を守るため、時には行政と戦わなければならない場面もあるのです。

 

2−7.虐待・不適切保育

園内で虐待・不適切保育の事案が発生すると、様々な問題が一度に発生します。

具体的には、虐待や不適切保育の事実が明らかであれば、対象となった園児の心身の状態の確認、保護者への報告と謝罪、行政への連絡、警察対応、マスコミからの取材対応、虐待や不適切保育を行なった職員への処遇決定など、枚挙にいとまがありません。さらに、虐待や不適切保育の事実が明らかではない場合には、園として調査を実施する必要もあります。

虐待・不適切保育をめぐる対応のうち、どれを行い、どれを行わないのか、どのような順序で対応をして行くのかなどを事前にしっかり決めず、その場凌ぎの対応をしていると、保護者との関係の悪化、マスコミへのリークによる園の信頼の低下、他の保護者や園児との関係性の悪化による退園、さらには疲弊した職員の大量離職など、取り返しのつかない事態が発生しかねません。

このような時に、虐待・不適切保育の事案が発生した直後から、対応について一括してコーディネートする法律の専門家が必要となるのです。

 

▶参考:幼保現場で発生する不適切保育の事例については、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご参照ください。

不適切保育の事例!幼保現場で発生する種類や具体例を徹底解説

 

 

2−8.退園時のトラブル

多くの園児は、一定の年齢になれば、卒園という形で円満に退園をしますが、中には、園とのトラブルなどをきっかけに退園となる場合もあります。

保護者側から、園への不信感を募らせて退園となる場合には、その際に金銭的な要求がある場合もありますし、保護者側のカスタマーハラスメントなどが原因となっている場合には、そもそも園から保育の契約を解除しなければならないような事態もあり得ます。

また、このような退園でなく、転居等による退園であった場合にも、実費などで預かった金銭の返還等が問題となるケースもあり、すぐに相談できる専門家の存在は不可欠です。

 

2−9.個人情報保護

園では、園だよりや、連絡ツールのアプリ、ホームページ、アルバムなどの作成のため、園児の写真や動画を掲載したりアップロードすることがあります。そのため、入園時には、園児やその家族の個人情報の収集、利用に関して、同意をとることが通常です。

重要事項説明書の中に記載があることもあれば、別途「個人情報利用の同意書」を作成することもありますが、その内容が不十分である場合には、後々保護者との間で紛争が発生することも珍しくありません。

また、園での写真は、園のデジタルカメラ等で撮影されることが望ましいですが、園の職員が、悪意なく自分の個人スマートフォンで園児の写真を撮影し、その写真を職員間で共有してしまい、そのことが後に発覚して問題となることもあります。

個人情報の保護は、見落としがちではありますが、近年は非常に規制も厳しくなっており、しっかりと規定や同意書を整備することが求められています。

 

2−10.著作権トラブル

園では、運動会や発表会などで、音楽を使うことが欠かせませんが、音楽を利用するにあたっては、多くの権利関係の確認が必要です。

例えば、音楽を流すだけであれば問題がなくても、その音楽が流れている状況を別のカメラ等で撮影し、これを頒布するような場合には手続きが必要である場合もあります。また、絵本や教材などの利用についても、著作権に配慮をしなければならないケースもあります。

普段は意識をせずに利用しているかもしれませんが、保護者から指摘がある場合もありますし、近年はSNS等でも様々な発信がされているため、どこで誰から指摘を受けるかわからない状況となっています。

そのため、園の中で利用する著作物の扱いについても、適宜相談ができる弁護士が必要です。

 

3.スポット弁護士と顧問弁護士の違いは?

弁護士には、依頼の方法等により、大きくは2つにに分けられます。

 

  • スポット弁護士
  • 顧問弁護士

 

以下、それぞれの違いやメリット・デメリットについて解説します。

 

3−1.スポット弁護士とは?

一般的に、弁護士への相談を検討するのは、例えば保育事故の後に保護者から訴えられたり、退職した職員から突然残業代請求をされるなど、何か法的な問題が実際に発生し、紛争が具体的に顕在化した後です。

このような場合、例えばインターネットで検索したり、知人から紹介を受けたり、弁護士会や自治体の法律相談に行くなどして、初めて弁護士とコンタクトを取り、事件の処理を依頼します。

このような形で、案件発生時に、当該案件の事件処理のみを依頼するのが、いわゆる「スポット」弁護士です。

 

(1)スポット弁護士を選ぶメリット

スポット弁護士は、相談事が発生してから相談をし、相談料や弁護士費用を支払うため、継続的に必要となる費用はありません。

そのため、相談事があまりない園にとっては、必要なタイミングで必要な分だけ費用をかけることができ、効率よく相談や事件の依頼が可能であることが、スポット弁護士の最大のメリットです。

 

(2)スポット弁護士を選ぶデメリット

スポット弁護士の場合、通常は相談の際、当該弁護士と初対面です。そのため、相談内容に入る前に、園の種類や事業内容を説明する必要がありますし、事件の発端からこれまでの経緯についても、全て説明し、理解をしてもらう必要があります。

また、すでに事件として顕在化した案件については、これに対応するための時間的猶予がなく、しかも取り得る選択肢が少ないことがほとんどです。そうなると、事件解決への焦りとは裏腹に、弁護士との意思疎通がうまくいかず、結局手続きが後手に回ってしまうこともあります。

その結果、抱えてる問題が深刻化・泥沼化したり、早期解決が困難になり問題解決までに多くの時間が必要になったり、園にとって納得のいかないような解決結果につながってしまうこともあり得ます。

また、スポット弁護士の場合は、各相談、事件ごとに費用が発生するため、相談をすること自体に躊躇してしまい、相談のタイミングを逸してしまうこともあります。

 

3−2.顧問弁護士とは?

顧問弁護士とは、特定の弁護士や法律事務所に対して、毎月、毎年など、定期的に決まった顧問料を支払うことで、継続的な法的サービスの提供を受けられるサービス、そして、そのような法的サービスを提供する弁護士のことを言います。

 

(1)顧問弁護士を選ぶメリット

顧問弁護士最大のメリットは、継続的な相談が可能なことです。日頃から、紛争の火種が小さいうちに相談が可能なため、場合によっては、紛争が大きくなる前に予防することが可能です。

その上で、万が一紛争が大きくなり、弁護士が窓口にならなければならない自体となった場合でも、顧問弁護士は、日頃から園の状況を把握しているので、前提状況の説明をせずとも、速やかに事件処理を開始することができます。

その結果、紛争による被害を最小限におさえた解決や、園にとって最適な解決結果を実現できる可能性が高まります。

また、顧問契約の内容によっては、日頃の相談や簡単な書類の作成など、個別の案件としてスポット弁護士に依頼するには経済的利益が小さく、経費が割高になってしまうような案件でも、追加費用なしで対応してもらえることもありますし、タイムチャージでの顧問契約であれば、かかった時間分に対してのみ費用を支払うことができるので、費用を抑えられることがあります。

 

【弁護士畑山 浩俊のワンポイントアドバイス】

 

経済面での考え方としては、例えば法人で法務部を創設し、そこで弁護士や法律を学んだ職員などを雇用することを考えた時、どれぐらいの経費がかかるかを考えてみるとわかりやすいかも知れません。

 

職員を1人雇用するには、どれだけ安くても年間に数百万円の給与を支払う必要がありますし、それが弁護士などの専門家であれば金額はさらに高くなります。

 

ある程度の相談量が予想される園の場合には、法務部を外設するというイメージで顧問契約を考えると、顧問料が園の状況に見合ったものであるかどうかの判断に役立つのではないかと思います。

 

 

(2)顧問弁護士を選ぶデメリット

弁護士と顧問契約を締結するにあたって、最もネックとなるのは顧問料を定期的に支払わなければならない点です。顧問料は、その対象期間に、仮に相談が1件もなかったとしても、原則として定額を支払う必要があります。

そのため、「顧問弁護士から、顧問料に見合ったサービスを受けられていない」、と感じると、顧問契約を継続することに対して割に合わなさを感じ、「高い」と感じることがあるかもしれません。

 

4.弁護士費用の相場は?

弁護士費用の相場は?

ここからは、弁護士費用の相場について、スポット弁護士と顧問弁護士に分けて解説します。

 

4−1.スポット弁護士の場合

 

(1)事件処理にかかる費用

事件処理にかかる費用については、それぞれの法律事務所が報酬基準を設けており、これを基準とした上で弁護士と依頼者との交渉によって決まります。

もっとも、多くの法律事務所では、「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」という基準を前提に、報酬を定めている場合が多いです。

日本弁護士連合会及び各単位弁護士会においては、平成16年3月31日まで、弁護士の報酬を、「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」によるものとしていました。その後、同年4月1日に規定が廃止されたため、この規定に従う必要はありませんが、多くの法律事務所でベースとされている考え方ですので、参考になります。

例えば一般的民事事件では以下のように定められています。

 

区分 弁護士報酬の額
着手金 事件の経済的な利益の額が 

・300万円以下の場合:経済的利益の8%
・300万円を超え 3000 万円以下の場合:5%+9万円
・3000万円を超え 3億円以下の場合:3%+69万円
・3億円を超える場合:2%+369万円

報酬金 事件の経済的な利益の額が

・300万円以下の場合:経済的利益の16%
・300万円を超え3000万円以下の場合:10%+18万円
・3000万円を超え3億円以下の場合:6%+138万円
・3億円を超える場合:4%+738万円

 

「着手金」とは、弁護士が手続きを進めるために、事件に着手の時に受けるべき弁護士報酬のことで、事件の結果の如何に関わらず頂く費用です。他方、「報酬金」とは、弁護士が扱った事件の成功の程度に応じて頂く成功報酬です。

 

▶参照:弁護士報酬の種類については、以下のページでも詳しく説明されていますので、併せてご覧ください。

日本弁護士連合会「弁護士費用(報酬)とは」

 

 

また、法律相談の場合は、30分ごとに5000円としている法律事務所がよく見られます。

 

▶参照:「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」については、以下のページも参考にしてください。

宮崎県弁護士会「弁護士費用の目安について」

 

 

(2)日当

例えば、弁護士が遠方の園に直接赴いて打合せをする場合や、現地調査が必要で、実際に弁護士が現地に赴いて調査を行った場合など、弁護士が事務所外での業務を行なった場合には、日当を請求されることがあります。

日当は、弁護士の人数や、事務所外での業務時間、現地への往復時間等により変動することが通常です。日当の定め方としては、一律で「事務所外での業務が発生したら○万円」としているところもあれば、「現地までへの往復時間が○時間を超え、○時間以内の場合は○万円」など、細かく決めている場合もあります。

旧弁護士報酬基準では、以下のように定められています。

 

区分 弁護士報酬の額
半日(往復2時間を超え4時間まで) 3万円以上5万円以下
一日(往復4時間を超える場合) 5万円以上10万円以下

 

(3)実費

弁護士が移動をする際の交通費、資料のコピー代金など、事務的に発生した費用については、別途実費として追加で請求をされる場合もあります。

この時の費用の目安としては、移動の交通費は最高運賃の等級(新幹線であればグリーン車など)、宿泊施設についてはシティホテルクラスの等級が利用できると定められていることも多いです。

 

4−2.顧問弁護士の場合

 

(1)顧問料

顧問契約では、一定期間内に一定の金額を支払うことが想定されており、多くは1ヶ月に1回、定額の顧問料を支払うことが多いのではないかと思われます。ただ、依頼者との関係で、1年払い、半年に1回払いなど、期間を調整することもあります。

中には、基本料金を指定した上、相談何件まで、何時間まで、というようにルールを定めた上で、それ以上になれば追加料金を設定したり、基本料金+タイムチャージとして、毎月の相談の量に合わせて金額を算出する形式をとる事務所もあります。

顧問料については、業種や事業規模によって異なりますが、(旧)弁護士報酬基準では、5万円以上とされています。

 

【弁護士畑山浩俊のワンポイントアドバイス】

 

弁護士法人かなめでは原則としてタイムチャージ方式をとっていません。

 

タイムチャージのメリットは、利用した分の金額を支払うという点にあります。しかしながら、ある案件にどの程度の時間がかかるかを算定することは非常に難しいですし、さらに、相談量の分だけ金額が増えていくことから、「今月はもう相談するのをやめておこう」と相談を躊躇してしまいかねないというデメリットがあります。

 

弁護士法人かなめでは、現場での相談を、「できる限りタイムリーに相談してほしい」との思いを持っていることから、相談を躊躇されてしまうと、せっかくの顧問契約の意味がないと考えています。

 

そこで、原則としてタイムチャージ方式を取らず、定額の顧問料の中で相談を受けるという形式をとっているのです。

 

もっとも、相談内容や相談量により、タイムチャージ方式が合致している園ももちろんあると思いますので、このような顧問料の支払い方についても、顧問契約締結時にしっかりと説明を聞くようにしましょう。

 

 

(2)日当

日当の考え方は、スポット弁護士の場合と同様です。もっとも、顧問契約を締結していることをもって、より柔軟に金額を定める場合もあります。

 

(3)実費

実費の考え方も、スポット弁護士の場合と同様です。

 

(4)その他別途事件受任費用

その他、顧問契約の業務外の相談や、弁護士が窓口となって直接相手方とやりとりをすることとなった場合や、訴訟事件、労働審判事件などを受任する場合には、顧問契約とは別事件として、個別の委任契約を締結し、費用が発生する場合があります。

多くの場合は、別途案件受任のための見積もりなどが提示され、その内容で合意ができる場合には、別途費用を支払って委任をする、ということになります。

なお、顧問契約の内容によっては、このような別途受任する事件の費用について、「顧問割引」として、スポットで事件を受任するときよりも割安の料金設定をする事務所もありますので、相談の際には必ず説明を聞くようにしましょう。

 

5.弁護士の探し方

では、具体的にどうやって弁護士を探せば良いのでしょうか。

以下で詳しく説明します。

 

5−1.ニーズにあった弁護士を選びましょう

弁護士を必要とするニーズは様々です。

例えば、地元の弁護士を選ぶか、都市圏の弁護士を選ぶかを考えた時、地元の弁護士であれば、必要な時にいつでも面談することができ、密な信頼関係を作ることができますが、地元の弁護士は、一般的に、地域における交通事故や離婚、自己破産等の一般民事事件や、刑事事件等、幅広く様々な業務を担当していることから、幼保業界の法的問題に関して専門性に欠ける可能性があります。

他方、都市圏の弁護士は、専門性が高く、幼保業界に特化した弁護士もいますが、面談等の方法が制限され、実際に面と向かって相談をしようと思えば、別途交通費や日当を請求せざるを得ない場合もあり、費用面での問題があります。

相談内容にもよりますが、どんな弁護士を探しているか、どのような関係性を構築したいかを考えた上で、まずはニーズを整理し、弁護士探しに着手するようにしましょう。

 

5−2.弁護士の探し方

 

(1) インターネットで検索をする

近年主流となっているのは、インターネットで検索をすることです。

例えば、困っている内容と「弁護士」というワードを検索した際、色々な弁護士が、情報を整理したメディアサイトを運営しています。

こういったページを見れば、弁護士が持っている専門性や、幼保業界への知見の深さなども知ることができますし、さらに、ホームページには、事務所の場所、支店の有無、弁護士情報などの基本的な情報が記載されていますので、参考になると思います。

 

 (2)紹介を受ける

知人や同業者に、「幼保業界に詳しい弁護士を知らないか」「労働事件に詳しい弁護士はいないか」などと尋ね、紹介を受けることも1つの方法です。

実際に、対応をしてもらった弁護士であれば、どのような事件処理をするのか、雰囲気はどうか、相談しやすいかなど、紹介者から教えてもらえる場合もあります。

もっとも、紹介者自身がまた聞きで紹介をしている場合もあれば、相性などもあるため、必ずしも参考になるわけではない点も、注意が必要です、

 

(3)セミナーに参加する

弁護士は、業界団体などでセミナー講師を務めている場合もあり、その中で、労働トラブル、カスタマーハラスメント、保育事故など、様々なセミナーを実施しています。このようなセミナーに参加することで、弁護士との接点ができ、場合によっては相談に繋げられる場合もあります。

実際セミナーの中で、講師となった弁護士の雰囲気も感じることができます。過去に弁護士が講師を務めるセミナーに参加したことがあれば、その際の講師の弁護士に問い合わせてみるのも1つの方法です。

 

5−3.幼保業界に強い弁護士を選ぶメリット

 

(1)幼保業界の特殊性

幼保業界と一口に言っても、こども園、幼稚園、保育園などがあり、同じこども園でも、幼稚園からこども園になった園と、保育園からこども園になった園では、その土台となる保育、教育の概念が異なります。

また、園の種類によって、適用される法令もそれぞれ異なります。

そのため、幼保業界の業務内容をあまり理解できないまま事件処理に当たると、説明をする園としても激しいストレスとなりますし、場合によっては事件処理そのものが滞ることさえあり得ます。

 

(2) 弁護士の経験の浅さ

弁護士は、日々様々な業界からの相談を受けていますが、もちろん全ての業界に初めから精通しているわけではありません。

そのため、初めての業界の案件を受けた場合には、一から依頼者から聞き取りをしたり、法令の調査をして事件処理を行いますが、幼保業界は、その特殊性から、初見の聞き取りでは不十分になりがちです。

実際、ホームページなどで「幼保事業者」の顧問契約を募集している法律事務所はありますが、実際に幼保事業に「精通している」とまで言える弁護士は少なく、「幼保事業所」の顧問契約を専門分野として募集しつつ、ホームページ上では、別の業界の顧問契約の募集も行っているところが大多数です。

顧問弁護士を募集している弁護士が、幼保業界に精通しているかどうかは、ホームページに掲載されている実績を確認したり、実際に弁護士と話をして直接確認をするようにしましょう。

 

(3)幼保業界に強い弁護士を選ぶメリット

このように、幼保業界に強い弁護士を選ぶことは、円滑に相談や事件の依頼をすることに必要不可欠なのです。

 

6.保育園・幼稚園・こども園など幼保の現場における顧問弁護士の活用メリット

ここまで、スポット弁護士、顧問弁護士の両方について解説をしてきましたが、保育園・幼稚園・こども園など幼保の現場においては、顧問弁護士を活用することが非常に有益です。

以下では、幼保現場における具体的な顧問弁護士の活用方法について解説します。

 

6−1.顧問弁護士に依頼をした方が良い理由

ここまでに解説した通り、幼保業界はその特殊性から、何か問題が発生してからスポット弁護士を探そうとしてもすぐに見つからなかったり、依頼をしたものの業界のことはよくわからず、事件処理や相談対応に不満を感じる場面も多いのではないかと思います。

そこで、幼保業界に精通している弁護士に顧問を依頼することで、日々発生する様々な問題について、争いが激化する前に適時に相談し、専門的な意見を受けるができますし、万が一争いが大きくなった場合には、既に信頼関係が構築できている弁護士に、速やかに窓口対応に移行することができます。

毎月の顧問料の支払いを、「保険料」ではなく、適切なサービスの対価とするため、以下で、顧問弁護士の具体的な活用方法を見ていきましょう。

 

6−2.顧問弁護士の具体的な活用方法

 

(1)入園時のトラブル

顧問弁護士は、園の利用のための契約書(入園のしおりなど)、重要事項説明書、その他入園時に保護者との間でやり取りをする書面について、リーガルチェックの他、各条項の趣旨や、園の実態を踏まえての変更などを具体的にアドバイスすることができます。

リーガルチェックは、スポット弁護士に依頼することも可能であるものの、リーガルチェックのみの依頼は費用が割高となることもありますし、継続的な関係性のある顧問弁護士であるからこそ、園の持っている悩みや実際にあった相談なども踏まえたチェックが可能となります。

 

(2)保育事故

保育事故への対応は、初動が肝心です。

救護措置、対象となる園児のご家族への連絡、その他関係各所への連絡、謝罪の方法の検討、損害賠償をするにあたっての保険会社への連携、対応など、すぐに行わなければならないことがたくさんあります。

保育事故の発生後、すぐに顧問弁護士に連絡をすることで、これらの対応をトータルでサポートし、有事の場面であっても自信を持って、冷静に行動することができます。

「まだ揉めたわけじゃないから…」と相談をためらっているうちに、マスコミや警察が園にやってきて、統率が取れないまま、職員が不正確な情報を話してしまうなどすれば、事態の悪化は免れません。また、保護者への初回の説明のタイミング、内容が不適切であったために紛争が拡大してしまうことはよくあります。

事故が発生した初動段階から、弁護士が関与することにより、紛争が拡大することを防止できる可能性が高まります。また、仮に保育事故に関して、保護者との間での紛争が顕在化した場合は、実際に窓口となって交渉し、裁判等の対応も可能です。

 

(3)保護者からのカスタマーハラスメント(モンスターペアレント)

保護者からのクレームや意見に対しては、もちろん誠実に対応をし、必要な調査や謝罪、報告等を行う必要があります。

しかしながら、園として、保護者の言動がカスタマーハラスメントであると判断した場合には、園が一丸となって毅然とした態度を、取ることが重要です。その場しのぎの対応や、辻褄の合わない対応をしていると、相手に対して攻撃の糸口をさらに与えてしまうことになります。

このような時、顧問弁護士が、問題発生の当初から関わることにより、園として取るべき方針を明確化し、相手方に対してどのような手段で、どのような対応をすべきかについてその都度アドバイスを受けられます。

特に、最も重要である「ここから先はカスタマーハラスメントとして対応をしよう」という線引きについても相談ができるため、園としては安心して対応を開始できます。

さらには、園に代わって相手方への注意や警告の書面を作成したり、園として対応が困難となった場合の交渉の窓口になることもできるので、これにより、職員の負担は大きく軽減されます。

 

(4)保育料、実費等の滞納

滞納されている費用等が少額である場合、スポットで弁護士に依頼することは費用対効果が合わないと感じる園も多いのではないかと思います。

しかしながら、顧問弁護士の場合であれば、簡単な内容証明の作成や作成のためのアドバイス、支払いの際の合意書の作成について、顧問料の範囲で対応できる場合もあります。

 

(5)職員との労働トラブル

労働トラブルは多岐に渡りますが、その中でも、特に問題職員への対応の始まりは、粘り強い注意指導です。これを初動から丁寧に行い、さらに客観的な証拠収集をしていくことが非常に重要となります。

顧問弁護士は、このような問題職員への対応を初動からアドバイスし、園に代わって注意指導書や通知書を作成したり、退職合意書を作成したりします。

そして、もはや園だけでは対応がしきれなくなったタイミングで、弁護士として窓口対応を行い、仮に労働審判や訴訟になれば、代理人として裁判所に出廷します。

労働審判は、原則3回で終結する手続きであり、書面の提出期限も大変短いことが多いです。そのため、事前に相談を受け、さらに対応をアドバイスしていることで、円滑かつ適法に手続きを進めていくことが可能です。

 

(6)行政対応

行政からの指導や指示があった際にも、すぐに受け入れてしまうのではなく、適時に顧問弁護士に相談することで、当該指導や指示の根拠や必要性を確認し、本当に従わなければならない指導や指示なのかを確認することができます。

場合によっては、園の代理人として行政を訪問し、指導や指示の根拠の説明をさせたり、これに対して意見を伝えることもあります。

顧問弁護士が立ち会うことで、行政側としても、弁護士を納得させるための丁寧な説明を心がけるようになりますし、根拠の不明な指導や指示に対しては、その場で質問することで、理不尽な指導や指示を撤回させることができる場合もあります。

 

(7)虐待・不適切保育

園内で虐待、不適切保育事案が発生すると、虐待や不適切保育を受けたとされる園児の心身の状態の確認、病院への搬送の必要性の確認、保護者へ報告、謝罪、行政への連絡、警察への連絡、虐待、不適切保育をした職員への処遇決定などの他、マスコミからの取材など、とにかく多くのことが一斉に発生します。

さらに、虐待や不適切保育について、その事実関係が明らかでない場合には、事実関係の調査も必要となります。

もし、これらについて、なんの段取りもせずに、その場凌ぎの対応をしてしまうと、例えば、調査が未了で保護者に説明をする前に、マスコミに情報がもれ、マスコミから保護者に情報が入った結果、保護者の不信感は強くなり、さらには他の保護者にも不信感が広がった結果、保護者説明会を求められるなどして、その後の対応が非常に難しくなります。

虐待や不適切保育事案の発生後、すぐに顧問弁護士に連絡をすることで、これらの対応をトータルでサポートし、対応方針の策定や段取り立てなどをサポートしてもらうことができます。初動から弁護士が関与することにより、紛争が拡大することを防止できる可能性が高まります。

また、仮に虐待や不適切保育事案に関して、保護者との間で紛争が顕在化した場合は、顧問弁護士が窓口となって交渉し、裁判等の対応をすることも可能です。

 

(8)退園時のトラブル

退園時のトラブルには、ここまでに解説した、カスタマーハラスメントや虐待、不適切保育等の問題が関わっていることも多く、保護者との信頼関係が崩れた先にあります。

そのため、スムーズに退園手続きを進めるためには、紛争の初動段階から弁護士に相談をし、必要なプロセスを踏んでいく必要があります。このプロセスは、一朝一夕で終わるものではなく、粘り強い対応が必要となりますので、継続的な契約関係のある顧問弁護士に相談をしながら進めることが最適です。

そして、退園後にもトラブルを残さないように、必要に応じて合意書を作成します。例えば、退園後、SNS等へ誹謗中傷を書き込まないなど、口約束ではなく書面で約束をしておくことによって、更なるトラブルの発生を防ぐことも可能です。

 

(9)個人情報保護

個人情報に関する同意書は、重要であるにもかかわらず、リーガルチェックが必要な書面の中の1つに位置付けられることから、この同意書のリーガリチェックや作成等のためだけにスポット弁護士を依頼するのは、費用対効果が合いません。

逆を言えば、同意書等の内容はある程度定型化されており、業界に特化した弁護士であれば、その定型化された雛形を有しており、かつ、園の状況に応じて修正を加えることなどが可能です。

そして、顧問弁護士であれば、簡単なリーガルチェックや書式の提供として、顧問契約の範囲内で対応をしてもらえることもあります。

 

(10)著作権トラブル

著作権に関するトラブルも、幼保業界では非常に身近であるにもかかわらず、それだけをスポット契約を締結して相談するとなれば、費用対効果が合わないこともあります。

顧問弁護士であれば、園で著作物を利用するタイミング、例えば、運動会、発表会の他、日々の保育の中でも、「これって利用していいのかな?」と気になったタイミングで相談をすることが可能です。

 

6−3.顧問弁護士が対応できないこと

顧問弁護士は、日々発生する法律相談や、簡単な書面の作成等を業務の内容としていることが多いため、顧問料の範囲内で行える業務と、行えない業務があります。

法律事務所の考え方や、契約内容にはよりますが、例えば、相談を受けた事件について、裏方としてのサポートを超え、弁護士が窓口となって交渉を行ったり、訴訟等を行う場合には、別途費用が発生する場合が多いと思われます。

また、顧問契約の内容として、園の職員からの相談も受けてもらえることがありますが、顧問弁護士はあくまで園の弁護士なので、利益相反の関係から、園と対立関係になり得るような相談(例えば労働者側の労働トラブルなど)については、事件処理はもちろん、相談を受けることもできません。

顧問契約を締結する際には、顧問弁護士が顧問料の範囲で行う業務内容について、しっかりと確認するようにしましょう。

 

7.保育園・幼稚園・こども園など幼保業界に特化した弁護士法人かなめの顧問弁護士サービス

弁護士法人かなめの弁護士に相談したい方はこちら

弁護士法人かなめは、保育園・幼稚園・こども園など幼保業界にに特化した法律事務所として、事業所単位では**事業所以上に、顧問弁護士サービスを提供しています。

ここでは、弁護士法人かなめが提供する顧問弁護士サービス「かなめねっと」について紹介します。

なお、「かなめねっと」については、以下の動画でも詳しく説明をしていますので、併せてご覧下さい。

 

▶︎【介護・保育事業の方、必見】チャットで弁護士と繋がろう!!介護保育事業の現場責任者がすぐに弁護士に相談できる「かなめねっと」の紹介動画

 

 

7−1.弁護士法人かなめの顧問弁護士サービス「かなめねっと」とは?

 

(1)チャットワークを利用した相談サービス

弁護士法人かなめの顧問弁護士サービスの特徴は、トラブルに迅速に対応するためチャットワークを導入していることです。具体的には、弁護士法人かなめの弁護士複数名と幼保事業所の関係者様でチャットグループを作り、日々の悩み事をいつでもご相談いただける体制を構築しています。

また、最大の特徴は、このチャットグループには、経営者だけではなく、各園の管理職の方など、現場の責任者にも入っていただき、さまざまなご相談をして頂けることです。

この方法をとっている理由は、大きくは2つあります。

 

理由1:現場から直接弁護士に相談できることで、園内での業務効率があがる

通常の顧問弁護士サービスの場合、例えば法務部を通したり、経営者陣へのお伺いを立ててから、初めて顧問弁護士に相談をする、というケースが多いのではないかと思います。

この過程を経ることは、実際に悩みを抱えている現場の責任者からすればやはり迂遠であり、「それならもう少し自分で様子を見てからにしよう」などと自己判断をしてしまうことがあります。また、このような決裁の過程を経ることにより、園や法人の中でも、「まだこれは弁護士に相談するまでもないんじゃないか」との判断に至ってしまい、現場に我慢をさせる状況を継続させてしまう場合もあります。

そして、せっかく顧問弁護士がいるにもかかわらず、顧問弁護士に相談があった時点では、もう取り返しのつかない事態になっているということも珍しくありません。

弁護士法人かなめでは、数多くのセミナーをする中で、セミナーを聞きに来られる方の中には、経営者だけではなく、現場の責任者である管理職の方が多くいることに気付き、さらに、経営者よりも管理職の方がより顧問弁護士サービスの必要性を感じているという事実に気が付きました。

だからこそ、管理職の方から直接、弁護士に相談ができる環境を作りたいと考え、このチャットワークを利用した顧問弁護士サービスを導入したのです。

実際に、現場の責任者は、相談事についてのより具体的な情報を有しており、弁護士からのアドバイスを即実践できる立場にあります。

そのため、多くの園でご利用を頂き、トラブル解決に繋がっています。

 

理由2:園内、法人内での情報共有の効率化

1つのチャットグループに、経営者と現場の管理職の両方が加わることのメリットとして、経営者が、現場の責任者と弁護士とのやりとりを同時に見ることができるため、現場の責任者から経営者に、改めて報告をするという手間が省けることがあります。

その上で、適宜経営者の視点からの質問や、方針についての見解などを伝えることもでき、これに対しても弁護士からタイムリーな回答を得られるため、意思決定の効率化も図れます。

さらには、1つのチャットグループに、例えば複数の園の管理職が加わることで、同じ法人であっても共有が難しい、日々発生する各園での悩みを共有でき、各園での業務に活かすこともできますし、疑問点があれば相談をすることも可能です。

さらに詳しくは、以下の「かなめねっと」のサービスページもご覧ください。

 

▶参照:顧問サービス「かなめねっと」について

 

 

(2)Zoom等のWeb会議システムを利用した相談サービス

弁護士法人かなめは、チャットワークを利用した顧問弁護士サービスを提供していることから、北は北海道、南は沖縄、石垣島まで、全33都道府県(令和5年8月31日現在)の事業所に「かなめねっと」をご利用いただいております。

 

顧問弁護士サービス「かなめねっと」の利用実績

 

また、チャットワークだけではなく、Zoom等のWeb会議システムにより、直接会うことができなくても、顔を合わせての会議を積極的に利用し、信頼関係を築くよう心掛けています。

その他、相談内容や園の状況等に併せて、電話、メールなども同時に活用し、時には直接園に足を運び、ご相談をお受けすることもありますし、セミナー等により園の近くへの出張があった場合には、ご連絡をさせていただいて、園を訪問させていただくなど、リアルとネットを必要に応じて併用し、よりよいサービスが提供できるよう、日々取り組んでいます。

 

(3)弁護士法人かなめの弁護士全員で、顧問先様をサポートします!

弁護士法人かなめは、全13名(令和6年5月1日現在)の弁護士全員で、顧問先様をサポートしています。

 

▶︎ 参照:弁護士法人かなめの「弁護士紹介」はこちら

 

 

具体的には、園や法人ごとのチャットグループに弁護士複数名が加わり、園からの質問や相談があれば、その時チャットを確認できる弁護士が、迅速に対応することが可能です。

チャットグループを利用しているおかげで、弁護士間での情報共有もされているため、1つの質問に対しても、質問内容に応じて、各分野に精通した弁護士が各自の視点から回答をすることができるため、満足度の高い回答を実現できます。

丁寧な回答、レスポンスの早さについては、非常にご定評を頂いております。

 

7−2.具体的なサポート内容【具体例つき】

 

(1)入園時書類のリーガルチェック

弁護士法人かなめでは、園が保護者との間で入園時に取り交わす契約書、重要事項説明書、入園のしおり、運営規定などのリーガルチェックを行った上で、修正をした趣旨や、実際に保護者に内容を説明する際の注意点、運用の際の注意点などを、ZoomのWeb会議システムを利用して解説しています。

近時、特によく指摘をするポイントとしては、カスタマーハラスメントに対応するための文言の追加です。

例えば、園側から保育の契約を解除できる要件の1つとして、保護者やその関係者からのカスタマーハラスメントをあげ、具体的なカスタマーハラスメント内容を別紙等で列挙することを勧めています。

一見すると、具体的な行為を列挙され、「このような行為があれば解除する」と明記されていると、非常に攻撃的な印象を受けるかもしれません。

しかしながら、列挙する内容は「職員に対して誹謗中傷をする」「職員に対して暴力を振るう」「職員を長時間留め置いて怒鳴り続ける」「職員の個人情報を聞き出そうとする」など、通常は誰が見てもやってはいけない、と思うような内容ばかりです。

このような内容を列挙した上で「園としては、カスタマーハラスメントを放置すれば、職員が疲弊してしまい、園児の皆さんへ質の高いサービスができなくなると考えています。そこで、顧問弁護士にも相談し、カスタマーハラスメントに対して毅然な対応をすることに決めました。」と説明をすれば、保護者から不満が出ることはありません。

そして、このような内容を列挙しておくことで、万が一このような事態が発生した際に、契約書等の文言を提示した上で、注意をすることもできます。

 

(2)保育事後発生後からの対応サポート

弁護士法人かなめでは、保育事故が発生した旨の連絡を受けた場合には、速やかに初期対応についてアドバイスをします。

保育事故発生時に重要なのは、しっかりと対応方針を立てた上で、経営者、現場の責任者、その他の職員、事務局など、園全体が一丸となり、統一的な対応をしていくことです。

そのため、まずは実際の事故の状況、現在の園児の状況を確認し、救護措置等が完了していることを前提に、保護者への謝罪、報告、行政や警察への対応、保険会社との対応などをトータルでサポートします。

実際に、弁護士法人かなめが相談を受けた事案では、保育事故の発生後、その日のうちにチャットワークでご連絡を頂き、すぐにWeb打合わせを実施しました。

その際、園の方々は、誰に何を報告をすべきかについて、非常に混乱をしていたため、まずは保護者へ報告するようにアドバイスをし、その後の対応については、チャットグループで、適宜情報を共有しながら方針を決めていきました。

保護者への報告を第一とする理由は、警察等他者への報告をした時点で、いつマスコミの耳に保育事故事案についてのリークが入るか分からず、保護者が園からの報告前に情報を耳にしてしまうと、「これから報告予定だった」といくら説明しても、隠蔽等の疑いや不信感を拭い去れなくなってしまうからです。

そうなれば、保護者からマスコミへ、園への悪感情を話すなどの悪循環に陥り、最終的には「保育事故を隠蔽しようとした園」などといったあらぬ評価を受けてしまうことさえあり得ます。

また、保育事故の対応においては、事故原因の究明や再発防止策の策定なども非常に重要です。そのため、弁護士法人かなめでは、園を直接訪れ、事故に関わった職員から直接ヒアリングをしながら、事故の現場を確認し、事故状況を整理して報告書をまとめ、再発防止策の策定にも取り組んでいます。

なお、保育事故の程度にもよりますが、事故発生時、すぐに弁護士が窓口となれば、「損害賠償金を減らそうとしているのではないか」「責任を免れようとしているのではないか」などといった疑念を保護者に抱かせる場合もあります。

そのため、一次的には保護者との直接の窓口はあくまで園に任せ、弁護士は裏方からサポートをすることで、園としても保育事故への対応のノウハウが蓄積されるため、今後同じような事故が発生した場合でも、自信を持って、落ち着いて対応をすることができるようになります。

もっとも、園児が死亡したような重大事故の場合や、すでにマスコミや他の保護者の介入により、園を取り巻く環境が混沌としている場合には、初めから弁護士が窓口となり、対応することもあります。

なお、弁護士法人かなめでは、幼保事業者の「緊急トラブル対応サポート」サービスを提供しています。詳しくは、以下のページをご覧ください。

 

▶参照:弁護士法人かなめ「緊急トラブル対応サポート

 

 

(3)保護者からのカスタマーハラスメントへの対応

保護者からのカスタマーハラスメントは、職員を疲弊させ、園運営を不健康にしてしまう大きな要因となります。

弁護士法人かなめが、これまでに受けたご相談の中には、保護者から、園児に対する特別扱いを執拗に要求されているケースや、いじめや不適切保育を指摘され、丁寧な調査をした結果、保護者が指摘するような事実が認められず、その旨を報告したにもかかわらず、さらなる調査や職員らへの責任追及を繰り返すようなケースなどがありました。

園では、これらの対応に苦慮し、その結果要求に応じ続けてしまっていたり、責任を追及され続けた結果職員が精神疾患を発症し、休職してしまうなど、事態は深刻化していました。

このように、カスタマーハラスメントは、職員に対する過度な精神的ストレスになるだけでなく、他の保護者からも疑念や悪感情を持たれかねないものであり、すぐに是正する必要があります。

そこで、実際に行った助言としては、当該保護者に対して、今後同様の対応を求められてもこれ以上対応ができないことをはっきりと伝え、もし今後もこれらの対応を要求し続ける場合は、これ以上保育の提供はできなくなる(保育の契約を解除する)旨を面談で伝えてもらいました。

保育の契約の解除は、行政との連携も不可欠となり、慎重な対応が求められることから、計画的に進めていく必要があります。

この事案では、結果的に卒園を待たずに退園することとなりましたが、弁護士に相談をしながら手続きを進められたことにより、自信を持って対応ができたとの声をいただいています。

なお、このケースでは口頭で伝えていただきましたが、弁護士法人かなめで文書を作成し、保護者に対して園名義で交付をしてもらうケースもあります。

 

(4)保育料等の債権回収

保育料については、無償化の関係で回収ができないケースは少ないものの、無償化の対象にならない費用については回収の問題が生じます。

実際に相談を受けたケースでは、幼稚園の月謝について、銀行口座からの自動引き落としとなっているにもかかわらず、引き落としがされない状況が続いており、後から請求書を発行し、遅れて振り込んでもらうような状況が続いているということでした。

このような費用の滞納が起きるケースの中には、父母の別居等、様々な家庭の事情が関わっていることもありますが、園としては、サービス提供をするためには費用を回収する必要があります。

そこで、保護者に対しては、可能な連絡手段を全て用い、滞納が続くようであれば契約を解除することなどを重要事項説明書の記載等を引用して説明するよう助言をした上で、メールの案文を作成しました。また、メールや電話でも対応が滞った場合には、弁護士法人かなめで文書の案文を作成した上、園名義で送付するようアドバイスをしました。

その結果、最終的には滞納分を支払った上で、園児は退園することになりました。

 

(5)職員の労働トラブルへの対応

弁護士法人かなめでは、現場の責任者からのチャットで、職員との労働トラブルについて相談の第一報を受けることが多いです。

その際、ある程度具体的な事実経過等を整理していただいている場合は、チャットで追加質問をしながらチャット上でアドバイスをすることもありますが、例えば「職員の退職について相談したいです」など、トピックだけを送っていただいた場合には、電話やWeb会議を設定し、詳しい事情を聞き取った上でアドバイスをすることもあります。

例えば、他の職員からパワーハラスメントを受けたと主張して欠勤し、メンタルヘルス不調にかかる診断書を提出してきた職員に関する相談があった際には、まずは当該職員の雇用契約に関する書面(雇用契約書、労働条件通知書、就業規則等)をチャットにアップロードする方法で送ってもらい、その上でWeb会議を設定し、具体的な事情の聞き取りを行いました。

その上で、実際にパワーハラスメントがあったかどうかなどを確認したところ、すでに複数の職員の方へ聞き取りを実施しており、その結果、当該職員への指導の事実はあったものの、そのいずれも業務上必要な指導の範囲であったと判断されるものでした。

そこで、弁護士法人かなめにおいて、就業規則を確認の上、欠勤する職員に対して、私傷病であることを前提として休職命令書を作成して、園名義で送付をしていただきました。

その上で、今後の手続きとして、復職に向けての医師面談や診断書の提出などを指示し、これに応じなかったり、充分な判断材料を得ることの協力が得られなかった場合には、復職の判断ができないとして、就業規則上の自然退職の規定を適用するか、休職期間を延長してその間に合意退職等が可能かなどを検討していくことなどを説明した上で、職員の態度を注視しました。

そうしたところ、当該職員からは、休職期間中に退職の意向が示されたため、弁護士法人かなめで退職合意書等の雛形を準備し、通常の退職の手続きを取っていただきました。

不当な主張をする職員に対して、園として毅然とした態度を取ることは、他の職員に対しても戒めとなり、また「不当な態度を取る職員からは事業所が守ってくれる」との安心感にもつながります。

 

(6)行政対応の際の窓口対応

幼保業界の法制度は、非常に難解な点が多く、法令等の解釈によって、本来受けられるはずの保育料や補助金などが得られない場合があります。

実際、弁護士法人かなめが相談を受けた案件では、行政から、年度の終わりに、受けられるはずであった加算金が支給されない旨を突然言い渡され、事業資金が確保できず大変困っている状況がありました。

そこで、弁護士法人かなめが園の代理人となり、行政に対して説明を求め、面談を実施したところ、交渉の中で行政側が解釈を変更をし、その結果、想定通りではなかったものの、大部分の加算金を得ることができました。

行政対応に弁護士が関わると、行政に目をつけられるのではないかと不安を感じている園の方も多いのではないかと思います。しかしながら、実際には、対応が丁寧になった件はあっても、これにより指導に入る回数が増えたり、行政による指摘が厳しくなったなどの声は聞いたことがありません。

行政が指導することは、全てが正しいわけではありません。おかしい、と感じた場合には、必ず専門家である弁護士に相談するようにしましょう。

 

(7)虐待・不適切保育の調査等対応業務

虐待や不適切保育の事案は、時期や時間を問わず突然発生します。そして、初動を誤れば、取り返しのつかない事態に発展し、事業所の信頼までも失墜させることになりかねません。

実際に発生した虐待、不適切保育の事案への対応は、保育事故への対応とほとんど同じですが、事故対応と異なり、虐待、不適切保育の発生については、その事実関係の調査も非常に重要となります。

実際に、園の職員から、「**先生が園児に対して乱暴な態度をとっている」との通報があったケースでは、弁護士法人かなめの弁護士で手分けをして関係する職員からヒアリングをし、その結果認定できた不適切保育の内容を報告書として整理した上で、対象となる園児の保護者へ報告、謝罪をし、さらに問題となる職員への処分を実施しました。

その後、当該職員との間で、処分をめぐる労働トラブルが発生しましたが、その際には弁護士法人かなめが窓口となって対応し、結果的に合意退職をしています。

 

(8)退園時のトラブルへの対応

退園時のトラブルは、「6−2.顧問弁護士の具体的な活用方法」の「(8)退園時のトラブ」でも解説した通り、カスタマーハラスメントや保育事故、虐待、不適切保育への対応などの延長線上にあることが多いです。

実際、弁護士法人かなめが対応した案件では、保護者から、「子どもが園でいじめに遭っている」、との指摘があり、調査をしたものの、いじめの事実はなかったにも関わらず、職員を長時間引き留めて罵倒をしたり、口コミサイトに「いじめに対して対応してくれない」などと書き込みをするなどされた件がありました。

この件では、保護者は園に対して、園児に職員を1人つけて見守りをするよう要求するなどしていましたが、園として調査をした結果、保護者の主張する事実関係はないと判断したのであれば、他の園児と異なる対応はしない旨をはっきり保護者に伝えるよう助言し、その上で、信頼関係をお互いに築くことができない以上、園では保育の提供が難しい旨を説明してもらいました。

その結果、保護者は納得はしないものの、年度末での退園を決意し、卒園を待たずに退園することになりました。

 

(9)個人情報保護のための書類等の整備

弁護士法人かなめは、幼保業界に精通しており、様々な園からの相談を通じて、保護者との間で取り交わす書類等の雛形を作成しています。

そのため、顧問契約の範囲内で、園の状況等を一通り確認した上、個人情報の利用の同意書を作成の上提供することも可能です。また、実際に個人情報の利用が問題となるケースについても、相談を受け、随時対応をしています。

 

(10)著作権トラブルへの相談対応

こども園、幼稚園、保育園では、様々な著作物を利用して保育の提供等を行うため、著作権に関してはできるだけ速やかに相談し、解決することが肝要です。

実際、弁護士法人かなめでは、運動会の様子を撮影したDVDを販売することに問題があるかどうかが相談された際には、運動会の中で利用した楽曲について、DVDに収録して販売する際にはJASRAC等へ使用申請の手続きをすることが必要であることを説明の上、具体的な手続きを、申請用のホームページなどを引用して説明し、これに加えて、JASRAC等への使用料を実費に追加して請求をしても良いことなどをアドバイスしています。

 

(11)各種研究会の実施

弁護士法人かなめでは、普段の労務管理の参考になる労働判例を取り上げ、わかりやすく解説する労働判例研究会を不定期に開催しています。

ゼミの中では、参加者の皆様から生の声を聞きながらディスカッションをすることで、事業所に戻ってすぐに使える知識を提供しています。

 

(12)研修の実施

弁護士法人かなめでは、幼保事業者向けの研修コンテンツも用意しています。

幼保事業者向け研修サービスについては、以下のサービスサイトで「研修テーマ」「研修の特徴」「事例紹介」「料金案内」などをご覧いただけます。

 

▶︎参照:弁護士法人かなめの「幼保事業所向け研修サービス」

 

 

7−3.料金体系

現在、現在、弁護士法人かなめでは顧問契約サービス「かなめねっと」のご契約を受け付けています。

 

●顧問料:月額6万5000円(消費税別)から

※職員の方の人数、園の数、業務量により顧問料の金額は要相談とさせて頂いております。詳しくは、お問合せフォームまたはお電話からお問い合わせください。

 

7−4. 実際の契約の流れ

お問合わせフォームまたはお電話から、お問合わせください。

 

1.メールによるお問い合わせ

お問い合わせフォームはこちら

 

2.お電話によるお問い合わせ

・06-6361-2200

 

 

お問い合わせを頂いた後、改めて、弁護士法人かなめの担当者よりご連絡をさせて頂き、事務所にお越しいただくか、Web会議システムを利用して、「かなめねっと」のサービス内容についてご説明をさせていただきます。

その際、事業規模、職員の人数などの法人様の基本情報やニーズなどもお聞き取りさせていただき、各法人様にあった顧問プランをご提案させて頂きます。

まずは、お気軽にお問い合わせください。

 

8.まとめ

この記事では、「顧問弁護士」に関して、スポット弁護士との違いや、顧問弁護士が幼保業界において果たす役割とその必要性を、具体的な活用事例とともに解説しました。

その上で、顧問弁護士を選ぶときのポイントや、実際に顧問弁護士に依頼する場合の費用面についても解説し、最後に、弁護士法人かなめが提供する顧問弁護士サービス「かなめねっと」についてご紹介しました。

顧問弁護士を選ぶ際の最大のポイントは、信頼関係を築くことができる弁護士かどうかです。

この記事を読んで、弁護士法人かなめの顧問弁護士サービス「かなめねっと」に興味を持たれた方は、まずはお問い合わせフォームかお電話にてお問い合わせ下さい。

その上で、サービス内容や弁護士の人柄をしっかり吟味し、顧問契約を締結するかどうかを見極めるようにして下さい。

 

「弁護士法人かなめ」のお問い合わせ方法

モンスターペアレント対応、児童保護者との契約に関するトラブル、保育事故、債権回収、労働問題、感染症対応、不適切保育などの不祥事対応、行政対応 etc....幼保現場で起こる様々なトラブルや悩みについて、専門の弁護士チームへの法律相談は、下記から気軽にお問い合わせください。
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「かなめねっと」では、弁護士と幼保事業所の関係者様、具体的には、経営者の方だけでなく、現場の責任者の方を含めたチャットグループを作り、日々現場で発生する悩み事をいつでもご相談いただける体制を構築しています。

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弁護士法人かなめが運営する顧問弁護士サービス「かなめねっと」では、日々サポートをさせて頂いている幼保事業者様から多様かつ豊富な相談が寄せられています。弁護士法人かなめでは、ここで培った経験とノウハウをもとに、「幼保業界に特化した経営や現場で使える法律セミナー」を開催しています。セミナーの講師は、「かなめ幼保研究所」の記事の著者で「幼保業界に特化した弁護士」が担当。

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幼保特化型弁護士による「かなめ研修講師サービス」 幼保特化型弁護士による「かなめ研修講師サービス」

弁護士法人かなめが運営している社会福祉法人・協会団体・自治体向けの幼保特化型弁護士による研修講師サービス「かなめ研修講師サービス」です。顧問弁護士として、全国の幼保事業所の顧問サポートによる豊富な実績と経験から実践的な現場主義の研修を実現します。

社会福祉法人の研修担当者様へは、「職員の指導、教育によるスキルアップ」「職員の悩みや職場の問題点の洗い出し」「コンプライアンスを強化したい」「組織内での意識の共有」などの目的として、協会団体・自治体の研修担当者様へは、「幼保業界のコンプライアンス教育の実施」「幼保業界のトレンド、最新事例など知識の共有をしたい」「各団体の所属法人に対して高品質な研修サービスを提供したい」などの目的として最適なサービスです。

主な研修テーマは、「モンスターペアレント対応研修」「各種ハラスメント研修」「不適切保育・不祥事対応に関する研修」「保育事故に伴うリスクマネジメント研修」「個人情報保護に関する研修」「各種ヒヤリハット研修」「メンタルヘルスに関する研修」をはじめ、「課題に応じたオリジナル研修」まで、幼保事業所が直面する様々な企業法務の問題についてのテーマに対応しております。会場またはオンラインでの研修にご対応しており、全国の社会福祉法人様をはじめ、協会団体・自治体様からご依頼いただいております。

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この記事を書いた弁護士

幼保業界に特化した「弁護士法人かなめ」運営の法律メディア「かなめ介護研究会」

中野 知美なかの ともみ

弁護士

出身大学:香川大学法学部法律学科卒業/大阪大学法科大学院修了(法務博士)。
幼保事業所からの相談を数多く受けてきた経験を活かし、一般的な法的知識を幼保現場に即した「使える」法的知識に落とし込み、わかりやすく説明することをモットーとしている。保育事故、カスタマーハラスメント、労働問題、行政対応など、幼保現場で発生する多様な問題に精通している。

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幼保事業者の
重大事故・不敵保育対応

著者:弁護士法人かなめ
・代表弁護士 畑山 浩俊
・副代表弁護士 米澤 晃
・弁護士 中野 知美
・弁護士 南川 克博
発行元:中央経済社


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